2012年2月23日 16:45

歯周病と非アルコール性肝炎

 今日の新聞に横浜市大のグループの研究で、歯周病治療をしたら非アルコール性脂肪肝炎の患者の肝機能が三カ月後には正常に戻った、と掲載されていた。
 7-8年前、ネズミに菌体内毒素をを入れて歯周病を起こさせたら、そのネズミが非アルコール性脂肪肝炎になっていたという論文を投稿した時は、審査員からいろいろな指摘を受けて受理されるまでに苦労したことを思い出す。人は信じていない事実が出てくると、科学者といえども偏見を持ってみてしまうものである。そのパターンに入り込むと、論文はなかなか受け付けてもらえない。
 この新聞記事で、歯周病と非アルコール性脂肪肝炎の論文はいくらか受理されやすくなるだろう。「いくらか」であって、新聞記事を興味深く読む科学者は少ない。学者は自分の興味のあるものにしか反応しない。
 
 歯科医師や歯科衛生士が患者さんの歯を磨くと効果がある、いう「術者磨き」の論文も多くの科学者が信じていた方向とは違っていたので、受理されなくて苦労した。

 世の中、いろいろな人がいて、いろいろな考えの下で成り立っているので、なかなか新しい考えは受け入れられない。自分のものの見方、考え方を世間に披露するには単行本が最も手っ取り早い。まだ一冊だけだが、「つまようじ法」の本を刊行しておいてよかったと思っている。協力して下さった方々に感謝しなければならない。

2011年9月26日 15:31

歯周病のパラダイムシフト

 9月24日、日本歯周病学会秋季大会でvan Dykeの講演を聞いた。2010年、AAPDは歯周病を感染症というカテゴリーから炎症性疾患に変えた。そして、宿主の反応が歯周病で重要な役目をはたしていて、組織破壊は宿主反応の結果起こったものである、とした。したがって、P.g.やA.a.は歴史的な歯周病原体と見られるようになった。これにより、細菌から宿主へと大きな理論的枠組みが変わった(paradigm shift)としている。そして現在、RvE1という薬の局所塗布に注目が集まっているようだ。Resolvins(魚油の成分で知られるオメガ3脂肪酸/EPA,DHA:この物質は血管内皮細胞で窒素を産生し、白血球が内皮細胞に付着するのを防ぎ、炎症を抑制する。関節炎や脳梗塞、敗血症にも効果がある)やLipoxins(w6脂肪酸由来の抗炎症物質)という薬も上がっていた。この時の質問で神奈川歯科大学の李先生が、歯周病は血管病であるとの意見を述べていた。われわれ流に言うとある程度はうなずける意見である。
 この考え方の変化は、歯周病原菌をやっつける考えよりも宿主を強める方向性になったことを意味している。私たちが一番言いたかったことをちゃんと代弁してくれている。「つまようじ法」の考え方、技術、成果がますます強調されるだろう。



2011年7月11日 18:53

永すぎた冬眠

ある方から、お前のブログは止めてしまったのか、と聞かれました。何人かの方はこのブログを訪問してくれていたのでした。冬眠していて申し訳なかったと思っています。

冬眠中に「抜くな 削るな 切るな つまようじ法で歯も体も健康」の本の韓国版が出版されました。

韓国の教授、タイの教授、マレーシアの教授たちが歯と歯の間をブラッシングしなさいと講演してくれている場面に出会いました。「つまようじ法」も国際的になってきました。

歯周病に対する考え方が変わる可能性が出てきました。やっと何かが動き始めたのです。

冬眠明けでボーっとしていますが、ボチボチ動き出します。



2010年6月24日 18:48

歯磨きと心臓病

 イギリスの雑誌に歯磨きをしない人は、1日二回歯磨きをする人に比べて心臓病に罹ったり、心臓病で死んだりする確 率が1.7倍高い、と報告された。1日一回磨く人は1.3倍高い。

 歯磨きしないと言う人は、多分重い歯周病に罹っているのだろう。

 歯周病に罹ると細菌を殺 すために白血球が集まってきて、活性酸素を出す。この活性酸素が多すぎると非アルコール性脂肪肝炎になる。また、心筋梗塞、老化、糖尿病とも関係してい る。

 歯磨きをして歯肉を刺激すると、歯肉の細胞が活性化され、強くなり、白血球も少なくな ると同時に炎症も治まる。したがって活性酸素も減ってくる、と言うのが我々の考えていること。

2010年5月 7日 13:44

子供のムシ歯

 お母さんが、お子さんを歯医者に連れて行った、と書かれているブログが目に入る、ものすごい勢いでムシ歯が減って いるのに。

 母親学級や乳幼児健診のとき、ムシ歯予防のお話をしているはずなのに、こんなに たくさんの子供さんの歯が削られてしまうなんて、・・・・・。何か、間違っている。

 もしか したら、お母さんたち、歯磨きをつけずに一生懸命子どもさんの歯を磨いてやっているのかな?  昔、そんなことが言われていたが、・・・・・。

 歯磨きだけではムシ歯予防できないのだ。フッ素の入った歯磨き剤を使わなければ効果がない。

 子供さんの歯を削られたくなかったら、フッ素入り歯磨き剤で歯を磨いてやってください。

2010年4月12日 13:43

NPOお口の健康ネットワーク

 一生自分の歯で食べられるように。そのために有志の方から会費をいただいて「抜かない、削らない、切らない」歯科医療の 普及に努めている。NPOの会員みんなで一生自分の歯で食べられる日本にしようとしている。

 昨日、研修会を開催した。朝日大学の磯崎先生に御願いして、「フッ化物応用のA toZ」と言う講演を聞くことが出来た。学生時代に聞いたことではあるが、出席者から多くの質問が出た。予防歯科を専門にしていない方々には、非常に参考 になったセミナーだったようだ。

2010年2月18日 11:08

歯石、歯垢の除去と「つまようじ法」

 歯周病の予防や治療で歯石を取ったり、歯垢を取ったりするが、この方法では何ヶ月に一回かは歯科医院に行かなければならない。歯垢は口の中の常在菌の塊で、歯石は歯垢から出来るから、常時、口の中の細菌と人間の戦いである。しかも歯科医院に行かなければこの戦いに勝てないのでは困ったものだ。

 「つまようじ法」は歯肉細胞の増殖を促し、歯肉出血をなくし、歯周病原菌の栄養を断つ。上手になれば、そんなにしばしば歯科医院に行かなくても歯肉の健康は確保出来る。僕は優れた方法だと思う。

2010年1月18日 12:45

歯を抜いたのは誰?

 有名なタレントさんが、フガフガしながら喋っていた。総入れ歯にされてしまったのだ。あれほどお喋り上手な人なのに、商売道具の一つである歯が人工物で は無理も無い。係った歯医者が悪かったのかも知れない。歯医者を信じているだけに、可哀想になる。

 歯医者は、ムシ歯を治し、歯周病を治し、自分の手に負えなくなったら抜いて入れ歯を入れる。入れ歯にしたら、その後は入れ歯を作り変えることが仕事にな る。昔、歯科大学で習ったことを忠実に実行すると、みんな総入れ歯になってしまう。

 抜かない歯科治療をしようよ。削らない歯科治療をしようよ。ちょっと位動いていたって、歯は使える。歯医者のほうから歯を抜くのを勧めないようにしよう よ。そしたらあのタレントさん、5年や10年総入れ歯になるのが遅くなったはずだ。歯医者が歯を抜くのは、自分に技術が無いことの証明である。新しい知識 と技術があったら、歯は残せる。

 「抜くな、削るな、切るな」

2009年12月27日 12:44

つまようじ法が韓国の健康保険で採用

 韓国からの情報によると、『つまようじ法』が韓国の健康保険の中で、高齢者長期療養項目の中に取り入れられたらしい。『つまようじ法』を実践すると歯肉 出血はなくなり、歯の動揺は止まり、口臭もなくなる。この方法を高齢者に応用すれば、一生自分の歯で食べることが出来る。しかし、自分で『つまようじ法』 を実践するのはちょっと難しい。専門家の手助けが必要である。その意味では長期療養項目に取り入れられたということは、韓国政府の口腔保健担当者が『つま ようじ法』を十分周知していることを意味する。韓国国民、口腔保健専門家、政府担当者の見識の高さに敬意を賞したい。
 日本政府の口腔保健担当者もまた違った発想で、国民の健康保持増進に貢献してほしい。

2009年12月11日 12:42

先生、歯を抜いてもらったことあります?

 そのとき、どんな気分でした?  その後、入れ歯を入れて食べたことあります?

 先生、インプラント入れてもらったことありま す?  どんな状態です?  入れ歯とどう違います?

  先生が経験されていないのだったら、歯を抜いたほうがいいという証拠があります か?  インプラントのほうがいいという証拠がありますか?  

 歯は抜かないほうがいいという事実はあります。入れ歯では十分噛めないと いう証拠もあります。インプラントは天然の歯にはかなわないと推論する根拠もあります。