2008年4月10日 11:45

予防歯科処置はサービスじゃない

 歯科診療で予防歯科の処置は保険請求できない。そこで患者サービスとして無料でブラッシングなどの処置をする歯科医院がある。サービスだったら歯科衛生士にさせておけばよい、ともなるだろう。予防歯科が定着しない原因がここにあるように思える。
 予防歯科学にはhealth-oriented concept in dentistryという思想が根底にある。その思想に基づいて、齲蝕や歯周病の予防の理論ができ、それを成功させるための技術が生まれた。理論はさておき、技術はできるだけやり易いものに改善する必要がある。この技術がここまで進化するのには相当の努力があった。したがって、簡素化された予防歯科の技術はだれにでもできそうに見える。しかし、術者の技術を評価すると一人一人、大きな違いがある。術者磨き一つを取って見ても、その差は歴然たるものである。下手な術者がやると、患者さんから「もういい」と言われたり、「あの先生よりも私の方が上手だから、先生を変えてほしい」とも言われる。下手な術者がやるのだったら無料でもいいが、熟練した専門家も同じように評価されたのでは堪らない。
 予防歯科をやっている優秀な歯科医療関係者諸君、予防で生計が立てられるように努力しよう。そうしなければ予防の仲間は増えない。予防歯科をする歯科医師や歯科衛生士が増えなければ、一生自分の歯で食べられる社会は実現しない。

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